「多賀城海軍工廠」跡の案内用に藤原が執筆したパンフ『ガイド・ザ・多賀城海軍工廠』と『多賀城海軍工廠展』で作成したパネルを組合せ電子版として発信することにいたしました。「多賀城海軍工廠」の最新の調査・研究と自負しておりますが、思い違い等ありましたらご指摘くださるようお願いいたします。
2011年11月23日水曜日
全国14ヵ所にあった「海軍工廠」
終戦時、「海軍工廠」は全国14ヵ所にありました。開廠順にならべると以下のとおりです。
①【横須賀海軍工廠】横須賀鎮守府所属
・開設/1903年(明治36)11月10日
・所在地/神奈川県横須賀市
・部:造兵、造船、造機
・実験部:光学、機雷、航海、通信、電池、機関
②【呉海軍工廠】呉鎮守府所属
・開設/1903年(明治36)11月10日(同)
・所在地/広島県呉市
・部:砲熕、火工、水雷、電気、造船、造機、製鋼、潜水艦。
・実験部:砲熕、魚雷、電気、製鋼。
③【佐世保海軍工廠】佐世保鎮守府所属
・開設/1903年(明治36)11月10日(同)
・所在地/長崎県佐世保市
・部:造兵、航空機、造船、造機。
④【舞鶴海軍工廠】舞鶴鎮守府所属
・開設/1903年(明治36)11月10日。1923年(大正12)4月1日工作部へ。1936年(昭和11)7月1日再設置。
・所在地/京都府舞鶴市
・部:造兵、造船、造機、実験部:機関
⑤【広海軍工廠】呉鎮守府所属
・開設/1920年(大正9)8月1日呉海軍工廠広支廠として発足。1923年(同12)4月1日開設。
・所在地/広島県呉市
・部:航空機、造機。
・実験部:機関、工作機械。
⑥【豊川海軍工廠】横須賀鎮守府所属
・開設/1939年(昭和14)12月15日
・所在地/愛知県豊川市
・部:機銃、火工、光学
⑦【光海軍工廠】(呉鎮守府所属)
・創設/1940年(昭和15)10月1日
・所在地/山口県光市
・構成/砲熕、水雷、製鋼
⑧【相模海軍工廠】(横須賀鎮守府所属)
・開設/1943年(昭和18)5月1日。化学実験部の前身は海軍技術研究所化学研究部(1934年〈昭和9〉4月)。化学研究部の前身は海軍科学研究部化学兵器研究室平塚出張所(1930年〈昭和5〉開設)。
・所在地/火工部:神奈川県高座郡寒川町
化学実験部:神奈川県平塚市
⑨【川棚海軍工廠】(佐世保鎮守府所属)
・開設/1943年(昭和18)5月1日
・所在地/長崎県東彼杵郡川棚町
・主要業務/航空機用魚雷製造
⑩【鈴鹿海軍工廠】(横須賀鎮守府所属)
・開設/昭和18年6月1日
・所在地/三重県鈴鹿市
・主要業務/機銃の造修、火工
⑪【沼津海軍工廠】(横須賀鎮守府所属)
・開設/昭和18年6月1日
・所在地/静岡県沼津市
・主要業務/無線兵器、航空無線兵器の造修
⑫【多賀城海軍工廠】(横須賀鎮守府所属)
・開設/昭和18年10月1日
・宮城県宮城郡多賀城村(現多賀城市)
・構成/機銃、火工。
⑬【高座海軍工廠】(横須賀鎮守府所属)
・開設/昭和19年4月1日、海軍航空技術廠相模野出張所(昭和18年5月1日開設)を改編。
・所在地/神奈川県高座郡相模原町(現座間市、同大和市)
・主要業務/航空機の生産
⑭【津海軍工廠】(横須賀鎮守府所属)
・開設/昭和19年4月1日、海軍航空技術廠三重出張所(昭和17年3月15日設置)を改編。
・所在地/三重県津市
・主要業務/発動機、プロペラの生産
「豊川海軍工廠」は「多賀城海軍工廠」の先輩格になります。
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